20181229
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風の強い日である。
大学構内を歩いていると、無数の風鈴が周期をずらして鳴っているような、不思議な音楽が聞こえてくる。
「こんな季節に風鈴はないだろう」
よく注意して聞くと、木や柵に強風が当たって放射されたエオルス音が校舎の狭間で何度も反射して鳴っているらしい。
夏のはじめに日光二荒山神社の神橋でやっていた風鈴祭りを思い出す。
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冬は何かを思い出すのにはいい季節だ。時間が冷えて引き締まり、過去が克明になる。
そういえば以前どこかで夏には昔を思い出してばかりいると書いた気がする。
年中過去のことばかりおもいだしているのだろう、私は。
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もう今年も終わる。2018年という一年も過去になるのだ。
今日この文章を書いていたこともいつか思い出す日が来るのかしら。大した内容ではないし忘れる気がするが。
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